
この記事のポイント
● 事故物件の売却は3つの戦略(仲介・更地・買取)から状況に応じて選ぶのが成功のカギ
● 告知義務の範囲は国のガイドラインで明確化!正しい知識でトラブルを回避
● 売却相場は瑕疵の程度や立地で変動。他殺では30~50%減が目安だが、岡山市の人気エリアなら影響は少ない場合も
「所有している物件が事故物件になってしまった…」 「早く手放したいけれど、売れるのか心配」 「近所の目も気になるし、どうしたらいいんだろう…」
岡山市で事故物件の売却をお考えの方の中には、このような尽きない不安や悩みを抱え、途方に暮れている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
事故物件の売却は、確かに通常の物件と比べて難しい側面があります。しかし、正しい知識を持ち、適切な戦略を選べば、決して売却できないわけではありません。
この記事では、2025年の最新情報に基づき、事故物件の定義から具体的な売却方法、そして誰もが気になる売却相場まで、不動産のプロが徹底的に解説します。
後悔のない売却を実現するために、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも「事故物件」とは?2025年版・告知義務の基準を再確認
まず押さえておきたいのが、「何が事故物件にあたるのか」という点です。売却活動を始める前に、ご自身の物件が該当するのかを正確に把握しましょう。
法律上の定義はないが「心理的瑕疵」がカギ
実は、「事故物件」という言葉に法律上の明確な定義はありません。一般的に、過去にその物件で人の死が発生したなど、買主が**「心理的に抵抗を感じるであろう事柄(=心理的瑕疵)」**がある物件を指します。
具体的には、殺人や自殺だけでなく、長期間発見されなかった孤独死なども心理的瑕疵に含まれる可能性があります。
国交省ガイドラインで明確化された「告知義務」の範囲
かつては曖昧だった告知義務ですが、2021年10月に国土交通省が**「人の死の告知に関するガイドライン」**を策定したことで、判断基準が明確になりました。売主は、このガイドラインに沿って、買主へ事実を告知する義務があります。
告知をしなかった場合、契約不適合責任を問われ、契約解除や損害賠償請求に発展する重大なトラブルになりかねません。
【告知義務があるケース】
- 他殺、自殺、火災による死亡
- 特殊清掃や大がかりなリフォームが必要となった自然死・不慮の事故死
- 死因は不明だが、不審な点がある死
- 社会的な影響が大きく、報道された事件・事故
【原則、告知義務がないケース】
- 老衰や病気などの自然死(特殊清掃などが不要な場合)
- 自宅の階段からの転落など、日常生活の中での不慮の事故死
- 隣接する住戸や、マンションの共用部で発生した人の死
【注意!】質問されたら告知義務あり! ガイドラインで告知不要とされるケースでも、買主から「過去にこの物件で人が亡くなったことはありますか?」と**具体的に質問された場合は、正直に回答する義務があります。**判断に迷う場合は、必ず不動産会社に相談しましょう。
【状況別】事故物件を有利に売却する3つの戦略
事故物件を売却するには、大きく分けて3つの戦略があります。ご自身の状況や希望に合わせて、最適な方法を選びましょう。
戦略①:特殊清掃とリフォームで価値を高めて「仲介」で売る
事件性のない孤独死などで、建物の状態が比較的良い場合におすすめの方法です。
専門業者による特殊清掃や消臭、必要に応じてリフォームを行うことで、物件のマイナスイメージを和らげ、一般的な買主(主に住む目的の人)へ向けて売却活動(仲介)を行います。
- メリット:買取よりも高く売れる可能性がある。
- デメリット:売れるまでに時間がかかる可能性がある。清掃やリフォームの費用がかかる。
- こんな方におすすめ:「時間はかかっても、少しでも高く売りたい」
戦略②:建物のイメージを払拭!「更地」にして土地として売る
自殺や他殺など、事件性が高く、建物のイメージが著しく悪い場合に有効な手段です。
問題の建物を解体して更地にすることで、心理的な抵抗感をなくし、「土地」として売却します。特に、立地が良い場所であれば、住宅用地や事業用地としてスムーズに売却できる可能性があります。
- メリット:建物の悪いイメージが払拭され、売れやすくなる。
- デメリット:解体費用(木造で1坪あたり4~5万円が目安)がかかる。建物がなくなると固定資産税が最大6倍になる。
- こんな方におすすめ:とにかく物件のイメージをリセットして、売却の可能性を高めたい」
戦略③:早さと確実性を最優先!不動産会社による「買取」
「とにかく早く手放したい」「近所に知られずに売却したい」という方には、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう「買取」が最適です。
買主を探す必要がないため、最短数日~数週間で現金化が可能です。また、広告活動を行わないため、周囲の目を気にする必要もありません。
- メリット:圧倒的に早く売れる。仲介手数料が不要。近所に知られない。
- デメリット:仲介で売るよりも価格が安くなる(相場の6~8割程度)。
- こんな方におすすめ:「価格よりも、スピードと確実性を重視したい」
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気になる売却相場は?岡山の事故物件、いくらで売れる?
多くの方が最も気になるのが「一体いくらで売れるのか」という点でしょう。
相場は「瑕疵の内容」と「立地」で決まる
事故物件の価格は、通常の物件相場から、瑕疵の内容に応じて一定割合を割り引いて算出されるのが一般的です。
事故の内容 | 値下げ率の目安 | (例)相場2,000万円の場合 |
孤独死・自然死(特殊清掃あり) | 10~20%程度 | 1,600万~1,800万円 |
自殺 | 20~30%程度 | 1,400万~1,600万円 |
他殺 | 30~50%程度 | 1,000万~1,400万円 |
ただし、これはあくまで目安です。買主の受け取り方や、物件の持つポテンシャルによって価格は大きく変動します。
【オリジナリティ】岡山市なら大丈夫?価格が下がりにくい物件の特徴
事故物件であっても、物件自体の魅力が高ければ、価格の下落を最小限に抑えることが可能です。特に、不動産需要が高い岡山市内では、以下のような特徴を持つ物件は、事故物件であることを許容してでも購入したいという買主が現れる可能性があります。
- 駅から徒歩圏内の好立地物件
- 人気の学区内にある物件
- 周辺に商業施設が充実しているなど、生活利便性が高い物件
- 収益性が期待できる投資用物件
事故物件だからと諦めるのではなく、物件の持つ強みを正しく評価することが重要です。
査定額は1社だけでは危険!複数社に依頼するべき理由
事故物件の査定は、不動産会社によって評価が大きく分かれます。ある会社では買取を断られても、別の会社では高値で買い取ってくれるケースも珍しくありません。
必ず複数の不動産会社に査定を依頼し、提示された金額やその根拠、担当者の対応などを比較検討して、最も信頼できるパートナーを見つけましょう。
事故物件の売却でよくある質問(Q&A)
Q1. 売却までにかかる期間は?
A. 仲介の場合は6ヶ月~1年以上かかることもあります。買取の場合は最短数日~1ヶ月程度が目安です。物件の状況や売却戦略によって大きく異なります。
Q2. 告知義務は何年間続きますか?
A. 売買の場合、期間による定めはありません。 たとえ50年前に起きた事件であっても、買主の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合は告知が必要です。賃貸の場合は、ガイドラインで「概ね3年間」という目安が示されています。
Q3. 近所に知られずに売る方法はありますか?
A. はい、不動産会社による「買取」であれば、広告活動を行わないため、ご近所に知られることなく売却が可能です。秘密厳守で対応しますので、ご安心ください。
まとめ
事故物件の売却は、精神的なご負担も大きく、不安に思うのは当然のことです。しかし、この記事で解説したように、正しい知識を持って戦略を立てれば、必ず道は開けます。
- ポイント1:まずは国交省のガイドラインを理解し、正しい告知を行う
- ポイント2:ご自身の希望に合わせて「仲介」「更地」「買取」の3つの戦略から最適なものを選ぶ
- ポイント3:相場を把握し、複数の不動産会社に相談して信頼できるパートナーを見つける
一人で抱え込まず、まずは専門家である不動産会社に相談することから始めてみてください。きっと、あなたにとって最善の解決策が見つかるはずです。
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