
「岡山市にある実家が空き家になっているけど、たまに様子を見に行くだけで大丈夫だろうか?」 「空き家を放置すると固定資産税が上がるって本当?」 「管理や処分を考えたいけど、費用がいくらかかるか分からなくて不安…」
もしあなたが岡山市内で空き家を所有しているなら、これは決して他人事ではありません。
2023年12月13日に施行された法律改正により、管理が不十分な空き家は、固定資産税が現在の最大6倍に跳ね上がる可能性が出てきました。
これまで「そのうち何とかしよう」と思っていた方も、今すぐ対策を始めなければ、ある日突然、高額な税金の請求書が届くことになりかねません。
この記事では、法改正の重要なポイントから、固定資産税が上がるのを回避するための具体的な対策、岡山市で利用できる管理サービスの費用相場や補助金制度まで、あなたの資産を守るために必要な知識を専門家が徹底解説します。の選択肢を広げるための具体的な管理方法まで、不動産のプロが分かりやすくご案内します。
1.【重要】2023年12月法改正:「管理不全空家」とは?
今回の法改正で最も重要なのが、「管理不全空家」という新しい区分が設けられたことです 。
これは、倒壊寸前の危険な状態である「特定空家」になる一歩手前の段階を指します。具体的には、以下のような状態の空き家が該当する可能性があります 。
- 屋根や外壁の一部が剥がれたり、破損したりしている
- 窓ガラスが割れたまま放置されている
- 雑草が伸び放題で、敷地全体を覆っている
- ゴミが放置されている
つまり、「少し手入れを怠っている」というレベルでも、自治体から「管理不全空家」と判断されるリスクがあるのです 。
2. 固定資産税が最大6倍になるまでの流れ
では、実際に固定資産税が6倍になるまでには、どのようなプロセスをたどるのでしょうか。いきなり増税されるわけではなく、行政からの段階的な指導があります 。
- STEP 1: 行政による助言・指導 市役所の職員などが現地調査を行い、管理が不十分であると判断した場合、まずは所有者に対して適切な管理を行うよう「助言」や「指導」が行われます。この段階で速やかに対処すれば、問題は解決します。
- STEP 2: 改善命令 指導に従わず、状況が改善されない場合、市は所有者に対して改善を「勧告」します。この「勧告」が出された時点で、翌年度からの固定資産税の増額が事実上決定します 。
- STEP 3: 固定資産税の増額 勧告を受けると、「住宅用地の特例」という税金の軽減措置が適用されなくなります。この特例は、土地の固定資産税を最大で1/6に減額するものです。この措置がなくなることで、土地にかかる固定資産税が最大6倍に跳ね上がるのです 。
例えば、これまで年間10万円だった固定資産税が、ある日突然60万円になる、という事態も十分に起こり得るのです 。
【専門家解説】相続した実家・空き家売却の税務と節税策(岡山市)
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3. 放置は危険!税金以外に発生する5つのデメリット
固定資産税の増額は最も直接的な金銭的リスクですが、空き家の放置はそれ以外にも多くの深刻なデメリットを引き起こします 。
- 資産価値の暴落: 人が住まなくなった家は、換気不足による湿気や雨漏りなどにより、驚くべき速さで劣化します 。劣化が進めば、いざ売ろうとしても買い手がつかず、資産価値はゼロ、場合によっては解体費用がかかる「負動産」になってしまいます。
- 倒壊・飛散による損害賠償リスク: 台風や地震で屋根瓦が飛散したり、老朽化したブロック塀が倒壊したりして、近隣の家屋や通行人に被害を与えた場合、その損害賠償責任はすべて所有者が負うことになります。
- 害虫・害獣の発生源となる: 人の気配がない空き家は、ネズミやシロアリ、ハチなどの格好の住処となります 。近隣に被害が及べば、クレームやトラブルの原因となります。
- 防犯上のリスク: 不審者の侵入や放火、ゴミの不法投棄など、犯罪の温床となる危険性があります 。
- 行政代執行(強制解体): 最終的に、倒壊の危険性が著しく高い「特定空家」に指定され、改善命令にも従わない場合、行政が所有者に代わって建物を強制的に解体することがあります。その費用(数百万円に上ることも)は、後日すべて所有者に請求されます 。
4.【具体的対策】岡山市の空き家管理にかかる費用と補助金
これらのリスクを回避するためには、空き家を適切に管理するか、売却・賃貸・解体などの決断をすることが不可欠です。ここでは、具体的な対策にかかる費用と、負担を軽減するための制度をご紹介します。
対策1:空き家管理代行サービスを利用する
遠方にお住まいの方や、ご自身で管理する時間がない方には、専門業者による管理代行サービスが有効です。岡山市内にも複数の事業者がおり、料金の目安は以下の通りです。
- 月1回の巡回・報告サービス(外部点検、ポスト整理など): 月額 2,000円~5,000円程度
- 内部管理も含むプラン(換気、通水など): 月額 5,000円~15,000円程度
- オプション(草刈り・剪定など): 1時間あたり 1,000円~2,000円程度、または別途見積もり
年間数万円のコストで、固定資産税の増額や損害賠償といった大きなリスクを回避できると考えれば、非常に合理的な選択肢と言えます。
対策2:売却・賃貸を検討する
空き家を今後利用する予定がないのであれば、資産価値が下がる前に売却するのが最も確実な方法です。現状のまま買い取ってくれる不動産会社もあれば、リフォームして賃貸に出すという選択肢もあります。
- 空き家の多くは相続がきっかけで発生します。 もし相続登記がまだお済みでない場合は、罰則を避けるためにも早急な手続きが必要です。詳しくは**「【罰則あり】相続登記の義務化とは?」**の記事をご覧ください。(ここに内部リンクを設置)
- 売却価格は立地によって大きく異なります。 岡山市内でも地価が上昇しているエリアと下落しているエリアがあります。詳しくは**「岡山の土地価格は今後どうなる?」**の記事で解説しています。(ここに内部リンクを設置)
対策3:解体を検討する(岡山市の補助金活用)
建物の老朽化が激しく、再利用が困難な場合は、解体して更地にすることも一つの手です。ただし、解体すると固定資産税の軽減措置がなくなるため、税額が上がる点には注意が必要です。
岡山市では、倒壊などの危険性がある空き家の解体を支援するため、補助金制度を設けています。
- 岡山市老朽危険空家等除却補助事業
- 補助金額: 解体費用の2分の1(上限20万円)
- 対象: 市が「老朽危険空家等」と認定した建物など、一定の要件があります。
解体を検討する際は、まずこの補助金が利用できるか岡山市役所に確認することをお勧めします。
まとめ:放置が最大のリスク。未来を拓くための早期判断を
2023年の法改正により、空き家を「とりあえずそのままにしておく」という選択肢は、極めてハイリスクなものになりました。何もしなければ資産価値が目減りし、ある日突然、税金が6倍になる可能性があります。
大切なのは、先延ばしにせず、早期に判断し、行動を起こすことです。
- 現状把握: まずはご自身の空き家が「管理不全空家」に該当するリスクがないか、客観的にチェックしましょう。
- 選択肢の検討: 「管理する」「売る」「貸す」「解体する」など、様々な選択肢のメリット・デメリットと費用を比較検討しましょう。
- 専門家への相談: 判断に迷ったら、ぜひ私たちTorus不動産にご相談ください。
私たちは、岡山市内の空き家問題に数多く対応してきた実績があります。物件の状態やお客様のご意向を丁寧に伺い、管理、売却、買取、補助金の活用まで、あなたにとって最も有利な解決策をオーダーメイドでご提案します。相談・査定は無料です。手遅れになる前に、ぜひ一度お声がけください。
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